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数字より、辛かったこと。
クライアントの広告を
ひとりで回していた頃の話です。
月曜の朝、管理画面を開く。
CPAが先週より上がっている。
触るか。待つか。止めるか。
決めるのは自分しかいない。
クライアントに根拠を聞かれても
「様子を見ます」としか言えない。
辛いのは数字じゃない。
判断を、ひとりで背負っていることでした。
…………
触る・待つ・止めるは、
その場の気分で決めない。
基準を先に決めておく。
…………
私は500社の運用を通して、
この基準を3つに絞りました。
基準、順番、説明。
この3つがあると、報告の言葉が
「様子を見ます」から
「今週は触りません。理由は2つあります」
に変わります。
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「昨日までCVが出ていたのに、急に止まりました」と相談を受けました。
私の答えは「むしろ普通です」でした。
Meta広告は、いつも同じ精度で配信されているわけではありません。
新しい層を探しにいく時期があり、その間はCPAが上がったり、CVが減ったりします。
もうひとつ、件数そのもののばらつきもあります。
たとえば1日平均3件のアカウントでも、成果が入るタイミングが偶然で決まるとすると、0件の日は計算上5%ほど出ます。
30日なら、約1.5日です。
月に1〜2日、0件の日があっても珍しくないんですよね。
0件の日に慌てて設定を大きく変えると、学習がやり直しになることがあります。
0件の日に確かめるのは、このあたりです。
・広告が配信されているか(消化金額が出ているか)
・LPが開いて、申込みまで進めるか
・3日〜1週間で見て、平均が落ちていないか
どれも問題がなければ、設定は触らずに待ちます。1日の数字で決めず、波がある前提で週の平均を見ることが大切です。
知人が「新しい広告に切り替えます」と言って、当たっていた広告を全部止め、新しい広告にまとめて入れ替えました。
その結果、CPAが急に上がりました。
このとき見直したいのは、新しい広告の出来より、止め方です。
Meta広告は、これまでに成果が出た人のデータをもとに、次に誰へ出すかを学んでいます。勝っている広告を一度に止めると、その積み上げも一緒に手放すことになるんですよね。
切り替えるときは、こう進めています。
・当たっている広告は、止めずに残す
・新しい広告は、別のテスト用キャンペーンで並べて出す
・新しい方の数字が出そろうまで待つ
・それから、旧の予算を少しずつ減らす
たとえば、旧の広告が日予算1万円なら、新しい広告は日3,000円で始めます。
1日の合計は1万3,000円、1週間で増える広告費は2万1,000円です。
新しい方のCPAが旧と同じくらいになったら、旧の予算を2割ずつ下げていきます。1万円、8,000円、6,400円という順番です。
勝っている広告は、次の広告が育つまでの土台として残しておくことが大切です。
ある案件で、広告費を月500万円まで増やす相談を受けました。
管理画面の数字は良好で、誰もが「増やすべき」と言う状況でした。
それでも、私は見送りました。
広告費を増やせば、問い合わせは増えます。
ただ、問い合わせに対応する営業の人数は、同じ月のうちには変わりません。
たとえば、問い合わせが月100件から200件になったとします。
営業が2人なら、1人あたり月50件から100件。
営業日を20日とすると、1日2.5件から5件です。
対応が遅れると、商談になる割合が落ちて、受注の割合も落ちます。広告の数字は良いのに、売上が伸びない状態になるんですよね。
増額の前に、確かめておきたいのはこのあたりです。
・問い合わせのうち、何割に対応できているか
・問い合わせから最初の連絡まで、何時間かかっているか
・営業担当ごとの受注率
・広告費を回収するまでの期間と、粗利率
管理画面の数字が良いときほど、増えた問い合わせを受け止められるかを先に確かめることが大切です。
Meta広告のROASが良かったので、予算の80%をMetaに寄せた企業がありました。
月100万円の予算なら、80万円がMetaです。
最初は、伸びました。
ただ、成果が良い媒体ほど、追加した予算の効率は下がっていきます。
逆に、成果が悪く見える媒体が、全体の売上を押し上げていることもあるんですよね。
たとえば、検索広告で名前を知った人が、あとからMetaの広告を見て申し込む。こういう流れは、媒体ごとの数字には出てきません。
予算を寄せる前に、見ておきたいのはこのあたりです。
・媒体ごとの数字ではなく、全体の売上と申込数がどう動いたか
・寄せた媒体で、増やした分の予算あたりの成果
・減らした媒体のあとで、ほかの媒体の数字が落ちていないか
1つの媒体の数字が良いときほど、全体の数字と並べてから配分を決めることが大切です。
9月、書き出したばかりの縦型動画を、配信されるときの形で確かめました。
画面の下に入れたテロップが、全部隠れていました。
編集画面では読めていて、文字の大きさも足りていたんです。
でも配信されると、下にはアカウント名やボタン、音源の表示が乗ります。テロップは、その下にもぐっていました。
それから、私の会社では縦型動画の決まりを数字にしました。
・1080×1920で作る
・文字・ボタン・顔は、上から270〜1150pxの帯に置く
・右は195px、左は65px空ける
・帯の外を赤く塗った確認画像を、納品につける
1150pxより下は770px。画面の高さの約4割です。
いま出している縦型動画があれば、自分のスマホで開いて、下から4割を指で隠したまま最後まで見てみてください。
意味が通らなくなる1本があれば、テロップの位置だけを上げて出し直すと安心です。
クライアントの売上が、頭打ちになったことがあります。
クリエイティブも、配信設定も見直しました。
それでも、大きくは変わりませんでした。
成果が止まると、まず広告を疑いたくなるんですよね。
でも原因が、広告の後ろ側にあることがあります。
たとえば、CPAが5,000円で、初回3,000円の商品だけを売っているなら、1件ごとに2,000円の持ち出しです。
その先に3万円の商品があって、10人に1人が進めば、1人あたりの売上は6,000円になります。
広告の後ろ側で、見ておきたいのはこのあたりです。
・初回の商品しか売っていない
・LINE登録のあとの案内が弱い
・すでに買った人への案内がない
・次に勧める商品がない
・営業と広告の数字が、つながっていない
広告を差し替える前に、買ってくれた人が次の商品へ進めているかを確認しておくことが大切です。
好調な広告の予算を、一気に2倍にした知人がいます。
翌日、CPAが悪化しました。
勝っている広告ほど、予算を大きく動かしたくなるんですよね。
でも予算を大きく変えると、Metaは学習をやり直すことがあります。
安定していたCPAが、まるで別の広告のようにぶれ始める。
伸ばしたいときに、決めておきたいのはこのあたりです。
・1回に動かす幅を決めておく(うちは20%前後)
・動かしたあとは、数日触らずに見る
・動かした日と金額を記録しておく
・大きく伸ばしたいなら、キャンペーンを1本足す
勝っている広告の予算を上げる前に、その上げ幅で学習が崩れないかを確認しておくことが大切です。
縦型(9:16)は、高さが増えるように見えて、
文字を置ける帯は880pxしかない。
上から270〜1150px。右195pxと左65pxも空ける。
人物の顔も、この帯の中に入れる。
24型ぜんぶ、この帯で組み直しました。
brain-market.com/u/atsushi78…
私は広告を「太陽で売る」ことにしています。
不安で追い立てずに、判断の材料を先に渡して、読む人が自分で決められるようにする売り方です。
きっかけは、守りをテーマにしたセミナーの広告でした。
売る中身は守りなのに、広告は脅しになっていた。
筋が通らないので、不安の文を全部外して出し直しました。
今年の7月には、社内の決まりにしました。
・広告とLPで、媒体を悪く言わない
・恐怖で売らない
私の経験では、あおって取った申込みは、そのあとの対応で時間を取られることが多いです。
広告文を出す前に、不安で背中を押す一文が入っていないかを確認しておくことが大切です。
図鑑で紹介した24の型を、寸法で書き直した。
1型に2ページ。
組み立て図、その数字で組んだ見本、
組み立ての順番、崩れやすい1点。
4:5・1:1・9:16の3サイズ。
『広告デザイン24型 作り方編』、今夜出しました。
brain-market.com/u/atsushi78…
9月6日、セミナー広告の案を6つ並べて、全部止めた。
通った1枚にも、5か所の直しを入れた。
縦書きの一言を横書き2行に。
写真の右の空白を切って、人物を右へ。
どれも数十ピクセルの話。
型を選んだあとは、置く位置と大きさで決まる。
広告を直したあと、最初に変わったのは、登録してくれる人の質でした。
売上が伸び始めたのは、それから2週間ほど後です。
うちの広告で、広告の文言とページの言葉をそろえたときのことです。
すでに自分で広告を回していて、次の手を探している人の割合が増えました。
一時的に、登録が減った日もあります。
それでも待てたのは、登録した人の属性を毎週見ていたからです。
それ以来、毎日のレポートには、登録した人がどの広告から来たかの内訳を足しています。
改善のあとに見ているのは、このあたりです。
・登録の数だけで判断しない
・登録した人の属性を、毎週見る
・どの広告から来たかを、毎日残す
・売上は、少し遅れて動くものとして待つ
改善の直後に登録が減ったら、止める前に、登録してくれる人が変わっていないかを確認しておくことが大切です。
意外と知られていませんが、広告がうまく回っている会社ほど、レポートが短いです。
以前ご支援した案件では、毎月30ページ以上のレポートを作っていました。
でも、経営者はほとんど読んでいなかったんです。
レポートの役目は、次に何をするかを早く決めることなんですよね。
短いレポートに入っているのは、このあたりです。
・利益にどう効いたか
・前月との差
・差が出た理由
・次にやること
・やらないこと
・検証の結果
・決めてほしいこと
とくに「やらないこと」と「決めてほしいこと」が書いてあると、読んだその場で話が進みます。
ページが増えてきたら、読む人がその場で決められる形になっているかを確認しておくことが大切です。
見落とされがちですが、年齢・性別・地域の内訳を毎日見ていると、配信先が少しずつ細っていくことがあります。
たとえば、こんな1週間。
月曜、「65歳以上」のCPAが高いので除外。
火曜、ある県の数字が悪いので除外。
水曜、「男性」の反応が鈍いので除外。
木曜には、配信先がすっかり細っていた。
毎日見ると、毎日ちがう内訳が悪く見えるんですよね。
件数が少ない内訳は、翌週ひっくり返ります。
うちは、内訳の見方を決めています。
・内訳を見るのは、月曜の15分だけ
・見るのはCPAと登録数
・件数が少ない内訳は触らない
・2週続けて、許容の1.5倍を超えた内訳だけ外す
除外を重ねるほど、配信先は狭くなり、同じ人に何度も出るようになります。
外す前に、件数が十分あって、2週続けて悪いかを確認しておくことが大切です。
気づいてない人が多いんですが、3日走っても成果がゼロの広告は、反応が悪いとは限りません。
3日目の朝に「反応が悪い」と思ってクリエイティブを差し替えた人を、何人も見てきました。
でも原因は、ピクセルが本番ページで発火していなかったこと。
数字が来ない広告は、差し替えても数字は来ません。
差し替える前に、本番のURLで計測が動いているかを確認しておくことが大切です。
見落とされがちですが、広告を毎週変えてもCVRが上がらないとき、原因がLPのファーストビューのことがあります。
知人の案件は、広告ばかり毎週差し替えていました。
でもCVRは低いまま。
LPの最初の画面で、離脱されていました。
・誰向けかが見えない
・広告と訴求がずれている
・申込ボタンまで遠い
広告を変える前に、LPの最初の画面を確認しておくことが大切です。





